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Mozart: 225 The New Complete Edition

もう三ヶ月ほど前のことにはなるが、自分の誕生日に、自分で自分へのプレゼントとして買ったのが、去年に米国で一番売れたCDだということでも話題になったモーツアルト大全集である。

The New Complete Edition: Mozart 225 (German Version)

The New Complete Edition: Mozart 225 (German Version)

 

 これについての記事を軽くでもいいから書こうと思いつつこんなに時間がかかったのは、ようやく現時点でざっと半分くらいは内容を確認できたからということで。半分だけのCDを全て聴いたというわけでもなくて、既に持っていたり過去に聞いたことがあるものなどは飛ばしつつだけど。

クラシックは色々と聴いているけど全集を買ってもいいと思うほど好きで思い入れのある作曲家は、モーツアルト、バッハ、ショパンぐらいしかいない。ショパンも全集的なのを買ったけどモーツアルトよりははるかに作品数は少ない。逆にバッハはもっと多いだろうから、未だになかなか手が出ない。

そんなわけでこのモーツアルト大全集だけど、一番最初は鍵盤一台で演奏する曲から、だんだん編成の大きい曲へと順番に並んでいて後半は歌ものという感じで、とりあえずまず前半の器楽曲のみをざっと聴いてみたというところなんだけど、さすがにモーツアルト作品の決定版として全世界に向けて出しているセットだけあって、無数の録音の中から決定版と言える演奏ばかりをセレクトしているので、どれもこれもモーツアルト作品を聴く喜びを最大限に味わえるものばかりだなあと。中学生の頃からモーツアルトの作品は他の作曲家のものよりもたくさん、マニアックなレア曲なども含めて色々と聴いてきたけどやっぱり改めていいなあーとしみじみ堪能しながら聴いている。

しかし当時のフォルテピアノの音というのは現代の我々が聴くとやはりどうしてもおもちゃのピアノの音っぽく聴こえてしまって、ピアノ曲だけはやはり現代のピアノで聴くのが良いなあと思ってしまった。

このボックスでは交響曲と協奏曲については全て古楽器による演奏を収録していて、全曲ではないけど主要な曲についてはモダン楽器でもたっぷりと収録はされているんだけど、そんなわけで、ピアノ協奏曲だけは古楽器の演奏で聴くのがやや辛いなあと感じてしまったのであった。でもそれ以外の交響曲や管楽器の協奏曲は古楽器でも素晴らしいなあと思うんだけど。

しかしピアノ・ソナタ室内楽については全曲がモダン楽器の演奏での収録で、一部の曲が古楽器でも聴けるという収録内容だったのでよかった。しかもピアノ・ソナタは大半が内田光子さんというのもよかった。安定の素晴らしさである。

 

このボックス・セットで個人的に初めてわかったことも色々とあって、歌もので一番好きなのが"Ridente la Calma"という歌曲なんだけど、このセットで歌曲のところを見てもこの曲がないのでええーっと思っていたら、一番最後にある、モーツアルトが書いたかどうか疑わしい作品の中に入っていて驚いた。


Elly Ameling "Ridente la calma" W. A. Mozart

 

 まだ10代だった頃にこのエリー・アーメリングモーツアルト歌曲集で聴いてたちまちすぐに気に入ってしまった曲の一つであった。

モーツァルト:歌曲集

モーツァルト:歌曲集

 

  このボックスは大全集ということで、最近新たに発掘された作品の新録音とか、モーツアルトが本当に書いたのかどうか疑わしい作品までも網羅されているのが目玉の一つだけど、疑わしい作品まで聴く意味があるのか?と思う人もいるかもしれないけど、この曲のように自分にとってものすごく気にいる曲に出会えることもあるんだから意味はあるだろうと思う。ちなみにバッハなんかは疑わしい作品となるともっとたくさんあるだろうけど、それらも含めていずれは、死ぬ前までには全集を聴きたいとは思っているところである。